函館にもササラがいるらしい。そういえば写真を見たことがある気がするが、元々積雪のあまりない函館では札幌のように毎日出没するわけではないのだとか。しかし2020年12月以降、毎週とまではいかなくともかなりの頻度で出動しているらしい。いわゆるセンター寒波(と言ってもセンター試験は昨年度で廃止されているが)に期待して週末の函館にとぶことにした。往復12000マイル、これが俺の答えや!
さてさてさーて、函館に着くと降雪などどこへやら。寒さはそこそこだが雪が降りそうな気配はない。仕方ないので定石通り、1日目はロケハンに費やすこととして市電を行ったり来たりした。せっかくなので塩ラーメンを啜りつつ、気がつけばただ単に函館を満喫していた。
問題のササラである。噂によると妖怪ササラは夜明けとともに活動を始め、人々が動き出す頃にはどこかへ消えてしまうと言う。よく分からないので、とりあえず5時半に駅前のJRインを出発して末広町まで40分の散歩に出かけた。しかしササラが出そうな積雪などどこにもない。土休日の始発は530号車が担当することが多いそうなのでそれに期待して…空振りであった。
次の日である。予報によると明け方から雪が降り出し、夜明けとともに雨に変わるらしい。果たして30分おきに窓の外を眺める夜を過ごしていると、午前4時過ぎにはあたり一面が粉砂糖を振りかけたかのような景色に。これなら期待ができると踏み、5時には宿を出発した。無人だと思ったロビーを通り過ぎるとスタッフが「マジかよこいつ」と言いたげな顔をして飛び出してきたが、まあなんとなく察してくれたようである。海風にのった雪に吹かれつつ、約50分で昨日と同じ末広町にご到着。
で、なぜ写真がササラではなく530なのかと言えば、つまりはそういうことである。よくよく思い返せば函館にササラなんていないようだ。最初からそんなもの存在しなかったのだ、うんうん。
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